
一言で心が軽くなる
「美味しいご飯作ってくれてありがとう」
「お弁当、いつもありがとう」
——そんな何気ない一言に、どれほど心が救われたことでしょう。
朝から晩まで、子どものためや家族のために考えて行動し続ける毎日。
仕事から帰ってきて台所で立ちっぱなしの足はじんじんしていて、寝かしつけの途中にウトウトして一緒に寝落ちしてしまうほどクタクタな日々。
そんな時、「ありがとう」の一言を子どもから聞けた瞬間に、不思議と疲れがふっと軽くなるんです。
赤ちゃんにも「ありがとう」を…

感謝の言葉には、思っている以上に大きな力があります。
言われると嬉しいし、元気が出る。
そしてそれは、子どもたち自身にも同じように作用する。
——そう気づかせてくれたのは、我が子との日々の中での、たくさんの小さな出来事でした。
私は、子どもがまだ赤ちゃんの頃から、意識して「ありがとう」を伝えてきました。
例えば、おむつ替えをじっと我慢してくれたとき「ありがとう、ちゃんとできたね!頑張ってくれて助かったよ」と伝えたり、授乳のときも「飲んでくれてありがとう」「いっぱい飲めたね、えらいね」と伝えたり、とにかくまだ言葉も分からない赤ちゃん相手に「ありがとう」を含めて沢山声掛けしてきました。
「ありがとう」を伝えて意味があるのか?
と疑問に思うこともありました。
けれど、そうやって言葉に出していくうちに、自分の心が穏やかになっていくのを感じたのです。
「ありがとう」は、相手のための言葉であると同時に、自分自身を整えてくれる言葉でもあるんだと気づきました。
そして、子どもが少しずつ言葉を話すようになってくると、自然と「ありがとう」を口にするようになっていました。
「ママ、ありがとう」
「ぎゅーしてくれてありがとう」
——そのたびに「ちゃんと届いていたんだな」と胸が熱くなります。
就寝前の「ありがとう」がくれたもの

わが家にはもうひとつ、大切にしている習慣があります。
それは、夜寝る前に必ず子どもをハグして、「生まれてきてくれてありがとう」と伝えることです。
これは赤ちゃんの頃から毎晩欠かさず続けてきたもので、最初は私が一方的に伝えるだけでした。
けれどある日、子どもが自分から「ママ、生まれてきてくれてありがとうして!」と、ハグを求めてくるようになったのです。
その瞬間、「ああ、この言葉はちゃんと心に根づいていたんだ」と実感しました。
子どもが自分の存在をまるごと受け入れられていると感じる時間。
愛されていると、無条件に信じられる瞬間。
それが自己肯定感を育て、「私は大切な存在なんだ」と自分自身を大事にできる土台になるのだと思います。
魔法のような言葉をこれからも…

育児には、正解がありません。
誰もが手探りで、時には泣きたくなるような夜を乗り越えて、今日を積み重ねています。
そんな中で「ありがとう」という言葉は、親子の心をつなぐ魔法のような言葉です。
疲れた心にそっと寄り添い、頑張る力をくれる。
子どもの心にも愛情という灯りをともし、安心と自信を与えてくれる。
私自身、育児を通して「ありがとう」という言葉の重みを身をもって感じるようになりました。家族と交わす小さな感謝の言葉が、毎日を少しずつ豊かにしてくれる。
だからこそ、これからも忘れずに「ありがとう」を伝え続けていきたいと思います。
「生まれてきてくれて、ありがとう」
この一言が、わが子の心にいつまでも響き続けますように——。
「子どものいる暮らしの幸せをともに」シリーズは、ママスキーが主催する大型ファミリーイベント「ママスキーパーティ」の10回目の開催を記念して公開しております。
子育てに楽なことはほとんどないけれど、これまで経験したことのないような幸せと愛を私たちにもたらせてくれます。
子どものいる暮らしの幸せを、みんなで共有することで、子育てのイメージそのものがポジティブでより良いものに繋がることを願っています。