「そろそろ働こうかな?」
「働き方見直してみようかな?」

と思っているママ・パパが気になるアレコレを、社会保険労務士の渋谷恵美さんに、分かりやすくまとめてコラムにしていただいている【働くママ・パパのお役立ち情報】!

このコラムを読んで、多くのママ・パパ達の役に立てば嬉しいです!

それでは早速ご覧ください…♡

こんにちは。
社会保険労務士の渋谷恵美です。

 

“キャリアアップや
 キャリアチェンジをしたい!”

こんな風に考えることありませんか?
特に、育児世代のパパ・ママは自分の働き方を見直すタイミングも多いかと思います。

でも、、
「資格やスキルを取得するにはどうしたらいい?」
「お金もかかるし、講座の探し方もよくわからない…」

本日はそんな疑問にお答えするべく、資格やスキルを取得したい時にぜひ使っていただきたい制度についてご紹介したいと思います♪

講座の受講料をサポート!
「教育訓練給付金」

資格やスキルの取得のために、通信講座やスクールに通う場合、要件に該当すれば「教育訓練給付金」が活用できる場合があります!

受講料の一部を補助してくれますよ◎

 

〇支給の要件

①現在勤務しており、
 雇用保険に加入しているパパ・ママ

→今の会社での雇用保険の加入期間(※)が3年以上あること(はじめて教育訓練給付金を活用する場合は1年でOK!)が要件です。

※今の会社での雇用保険の加入期間が上の要件に満たない場合でも、前職で加入期間があり退職〜就職の期間が1年以内の場合は、前職の加入期間も通算することができます。

②すでに退職し、
 現在雇用保険に未加入のパパ・ママ

→講座の受講開始日までが退職後から1年以内であれば給付金の受給が可能ですよ。

ただし、この場合も①の要件には該当する必要がありますのでご注意くださいね。

育児を機に退職して、
現在は雇用保険に加入していません。
もう退職して5年も経つんですよね…

そんなパパ・ママもいらっしゃるかもしれませんね。

実は、教育訓練給付金では「対象期間を延長する」ことも可能なんです!

 

出産や育児、病気などによって退職後すぐに講座を受けることができなかった場合、ハローワークに申し出ることで、退職後最大20年までに講座の受講を開始すれば給付金の対象とすることができますよ。

ちなみに、延長の申し出は今からでも可能です◎
該当するパパ・ママは、ぜひハローワークに延長の申請をしてくださいね。

厚生労働省HPより

 

〇支給額はいくら?

教育訓練給付金には、そのレベルなどに応じて3つのタイプが設けられています。

 ①専門教育訓練 

中長期的なキャリア形成をサポートする教育訓練が対象で、看護師、美容師、保育士などといった「資格を持たずに業務を行うことが禁止されている資格」や専門学校等に入学するなど「一定期間の課程が必要な資格」が対象になっています。

こちらは最大で受講費用の70%、年間上限56万円、最長4年の給付が受けられます。

 

 ②特定一般教育訓練 

速やかな再就職や早期のキャリア形成をサポートする教育訓練が対象です。次の一般教育訓練よりも、より再就職しやすい高度な資格が対象となっている場合が多いです。

こちらは受講費用の40%、上限20万円の給付が受けられます。

 

 ③一般教育訓練 

その他の再就職の促進や雇用の安定をサポートする教育訓練が対象で、英検や簿記、webクリエイターなどといった、馴染みのある資格・講座も多く対象になっています。

こちらは受講費用の20%、上限10万円の給付が受けられます。

教育訓練給付金、
活用したいと思ったら?

まずは、ご自身が興味のある資格や講座を探しましょう!

「教育訓練給付制度 検索システム」というものがあり、そちらで検索できますのでぜひご活用ください。

こちらの検索システムでは、資格や講座名からだけでなく、「通信講座がいい」「託児所があるところがいい」などといった点から対象となる資格や講座を検索することも可能ですよ。

対象となる講座がみつかれば、その講座を申し込み後、実際に講座を受講してください。
申し込みの際に、教育訓練給付金の利用の意思表示をしなければならない場合も多いのでご注意を!

また、専門実践・特定一般教育訓練を受ける場合には、講座の受講前にキャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを受け、その後受給資格確認をしてもらう必要があります。
受講資格確認は受講開始日の1ヵ月前までに行う必要がありますので、こちらもご注意ください。

どちらもハローワークで手続きできるので、専門実践・特定一般教育訓練を受けたい場合はまずはハローワークに相談してみてくださいね。

その後、講座の受講を終えたら申請可能となります。

パパ・ママに資格やスキルは絶対に必要?

「キャリアアップやキャリアチェンジをしたい際に、資格やスキルは必要ですか?」との質問を受けることが多いです。

必ず必要とは言いきれませんが、今の業務や今後やりたい仕事に活かせるのであれば、資格やスキルの取得は有利に働くと個人的には感じます。

今回紹介したように、国でも資格やスキル取得のための様々な支援制度が準備されています。
「自分には資格やスキルがない」と嘆くのではなく、制度を利用しながら新たなステップに進んでみるのも1つではないでしょうか?

みなさんの新たなチャレンジを心より応援しています!

 

■渋谷恵美氏 プロフィール

2児のママ。社会保険労務士。
働くことのプロとして、企業の労務管理のサポート、相談、指導、アドバイス等を行っています。その傍ら、働くママに向けて知って得する情報をInstagramにて配信中。

 

Instagram @workingmom_my

□HP:https://toyama.tw/

 

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