「そろそろ働こうかな?」
「働き方見直してみようかな?」
と思っているママ・パパが気になるアレコレを、社会保険労務士の渋谷恵美さんに、分かりやすくまとめてコラムにしていただいている【働くママ・パパのお役立ち情報】!
このコラムを読んで、多くのママ・パパ達の役に立てば嬉しいです!
それでは早速ご覧ください…♡
こんにちは。
社会保険労務士の渋谷恵美です。
最近、よく話題に上がる、副業フリーランス。
「会社に勤めながら、空いた時間に自分で仕事をしたい。」
そんなニーズが増えてきていますよね!
では、副業フリーランスになるにはどんなことに注意をしなければならないのでしょうか?
今回はよく寄せられる質問や注意点について、いくつかご紹介したいと思います。
疑問①
開業届は提出すべき?
原則、開業届は「事業を開始した日から1か月以内」に提出しなければなりません。
遅くなってしまっても罰則はありませんが、開業届を提出することで、例えば屋号入りの銀行口座が開設できたり(※)、確定申告時に青色申告特別控除が受けられるようになります(要申請)。
継続的な収入が見込まれる場合や、確定申告が必要となりそうな場合には提出しておくことが望ましいです!
(例えばライターとして毎月記事を複数執筆している、など)
不安があれば、街の税理士さんや役所等が行っている無料相談窓口へ行って聞いてみるのもいいかも◎
(※)銀行によっては屋号入りの銀行口座が開設できない場合もありますので、必ずご確認ください。
疑問②
確定申告は必ず必要?
本業として勤務している場合は、副業で得た収入から必要経費を引いた金額が20万円以下の場合は確定申告をする必要がありません。
ただし、職種によっては報酬から所得税が引かれている場合があり、その場合は確定申告をすることによって還付を受けられる場合があります。
パパ・ママ毎にケースは様々なので、気になる方はこちらも街の税理士さんや役所等が行っている無料相談窓口に聞いてみるのが良いかと思いますよ◎
疑問③
会社には副業フリーランスになることを言うべき?
会社によって副業を認めているところ、許可制としているところ、様々ですよね。
ですが、会社が副業を認めないケースとしてよくあるのが、
- 副業をすることによって本業の仕事に支障が出る場合
- 会社の機密が漏洩するおそれがある場合
- 競業により、会社の利益を害される場合
などです。
もし仮に内緒で副業をし、実際に会社に損害が出てしまった場合には、会社によっては賠償を求めたり、懲戒処分となってしまうケースもあります。
まずは、副業についての会社のルールや就業規則などをしっかりと確認してみましょう!
疑問④
副業した分労働時間は増えるけど…
扶養を抜けて社会保険に加入する
必要はあるの?
原則、勤務する会社が社会保険に加入しており、その会社で働く正社員の3/4以上の日数や時間の勤務となると、パートやアルバイトであっても社会保険に加入する必要があります。
ですが、この時間はあくまでも「その会社で働く時間や日数」。
副業の時間はカウントされません。
従業員が101人以上の会社では、週20時間以上&月収が88,000円を超えるといった要件に該当すると社会保険に加入する必要がありますが、こちらも副業分はカウントされません。
ですが、社会保険の扶養の加入要件である「130万円未満」を見るときには、副業分の収入も含まれます。
副業分の収入は丸々計上されずに必要経費を差し引きしてみてくれる場合もあるので、詳しくはお近くの年金事務所に確認してみてくださいね!
疑問⑤
副業フリーランス、
そのほかに気を付けるポイントは?
業界や職種によって、決められているルールがあります。
他人の画像を使わない、勝手に記事を引用しない、法律で業務として受けてもいい範囲が決められている、などなど…。
特に、未経験の仕事に取り組む際には、どんなルールがあるのか、先に下調べすることが大切です。
また、フリーランスは自分自身にすべて責任が生じます。
仕事を受ける際には契約書をよく読み、報酬や締め切りについてもしっかりと確認するなども大切ですよ。
おすすめは、同じ業界で働く仲間を見つけること。
相談相手を作っておくことは、この先いろいろと自身の助けになりますよ。
副業フリーランスの
メリット・デメリット
空いた時間や好きな時間に仕事に取り組めるといった点は、メリット。
収入が上がったり、スキルアップにもつながる点も大きなメリットといえます。
一方で、仕事に対する責任はより大きくなります。
どんな仕事を選ぶかも自分、やるのも自分、ミスがあったらカバーするのも自分です。
また、本業とのバランスを崩してしまうと、仕事だけでなくプライベートにも影響が。
自己管理がより求められます。
まずは無理のない範囲で始めてみよう!
ここまで副業フリーランスについての良くある疑問や注意点についてお話してきました。
読んでいて不安に思う内容もあったかと思いますが、ルールさえ理解すれば難しいことはありません。
自分のやってみたい仕事を、副業からトライしてみるというのも、ここ最近の傾向のように感じます。
まずは、自分のできる範囲で挑戦してみてくださいね!
■渋谷恵美氏 プロフィール
2児のママ。社会保険労務士。
働くことのプロとして、企業の労務管理のサポート、相談、指導、アドバイス等を行っています。その傍ら、働くママに向けて知って得する情報をInstagramにて配信中。