「ママ・パパの本音を富山県へ届けよう」を合言葉に企画をした《ママとパパの本音会議》。
子育て世代から見て感じる「もっとこうしたら富山の子育て環境はよくなるのに」という願いをもっと表面化させたい―。そのために不定期にオンライン上で意見交換を実施しています。
この企画の目指すゴールは
- ママ・パパの経験を元に、より良いアイディアを出し合い
- 富山県や関係機関へ届けることで
- 少しでもそのアイディアを政策に取り入れてもらうこと
このレポート記事では当日話題に挙がったエピソードを元にしたアイディアを共有しています。ほんの一部だけを公開しているので、気になった!という方は是非次回参加してみてくださいね。
少子化が加速しているけれど、子ども達に対する支援が多様化している現状があります。どんな支援があり、何が足りないのか、議論が交わされました。
- 医療の進歩で命が救われるお子さんも増えていることは素晴らしいことだが、父母が医療的なケアをする必要があり、24時間体制でのケアには限度もある。地域で解決できないものか。
- 保育・学校の先生が減少しているため、多様な支援を必要とする子に対して目が行き届かなくなる。
⇒人員をとにかく増やしてほしい。そのためにも、賃金を上げてほしい。実際に、先生を続けたいから賃金の高い都会へ引っ越す人もいる。 - 若者(学生)にまで、保育士・教員の労働環境の大変さが周知されつつある。
- 知的障がい者施設も大変。重度心身障がい者施設はもっと大変。
- 発達障害を診断できる医者が少ない。発達障害はちゃんと勉強している先生じゃないと診断できない。
※県内に数か所診断できる病院が増えてきている。 - 産婦人科減少。検診はするけど、分娩はしないケースも。
- 地域のために活動する任意団体が解散しだしている。
(コロナの影響、高齢化の影響) - 地域コミュニティは、それらの運営が「好き」という方もいれば「苦手」「やりたくない」という人もいる。それらを一つにまとめること自体無理がある。特に町内会などはその年ごとの運営メンバーで方針が全く異なる。つまり、その地域に住んでいるメンバーが何かしたいと思っていても、運営メンバーがそうじゃなければ、それは叶わない場合がある。
- 富山は全国的に見たら町内会が活きている地域として評価されている。
- PTAって進化しないの?例えば、ベルマークの回収・整理は負荷が大きい。ベルマークを付けない企業も増えているらしい。
⇒労力や年数は不明だけど、ベルマークのおかげで園にピアノを購入できたというケースもあった。 - 地域コミュニティの役割は大変なことが多く、時給換算したらわりに合わないけれど、その中で生まれる横の繋がり(コミュニティ)もある。
- 教育現場には「無理・無駄」が多すぎる。
例えば…
☑未だに現金で集金している(こどもに持たせている、先生が数えている)
☑学校全体で足並みを揃えて「キャッシュレスにしよう」などとなるような動きは見えない。
☑教材(習字道具・水彩など)の業者の仕組みをやめて欲しい。必要なものが分かればネットで購入もできる。 - 部活・スポ少の在り方
☑来年度くらいからは先生が部活指導をしなくなる
→先生の負担軽減 ※中学校
☑部活は先生でなく、地域が実施するもの
☑心と身体の成長を考えた指導が出来る指導者の質
☑スポーツの選択肢の少なさ
(居住地によって一択になったり、選択肢がなかったり)
☑部活動でなくても、やりたい子たちが集まれる場所が欲しい。そのためには、責任者となる大人と活動場所が必要。
☑部活動じゃないと出場できない大会もある。その辺りも同時に解決してほしい。 - 小規模校はクラス替えもなく、人間関係が難しい。
- 主な理由はないけれど「学校へ行かない」不登校児が増えている。(学校が終わるころには同級生と仲良く遊んでいる。)
☑コロナの影響もある。コロナが怖い。
☑コロナで休校になったりしたことから、それまで頑張って学校に行っていた子達が「いかなくてもいいんだ」「休んでいいんだ」と思うようにんり、休んでそのまま行かなくなるケースが増えている様子。
☑学校教育でなくても自宅教育もOKだと思うが、その選択でよいのか親子・家族で将来のことを考えることが大切。
教育施設や子どもの居場所の選択肢を拡げるためにもフリースクールが増えるといいなと思う。富山はフリースクールが少ない。ただ、フリースクールはコストもかかるので、その点、国や行政が援助してくれたらいいなぁ。
ステップファミリーについて
- ステップファミリー(連れ子同士の再婚家族)に対する支援がない。
☑京都はステップファミリーの支援がある(冊子配布)。富山にも支援の仕組みが欲しい(今は取り組みはないと思われる)☑連れ子再婚だとしても「言えない」「聞けない」
☑ひとり親の悩みも似た部分がある。ただ、ひとり親の支援・コミュニティはある - 再婚したほうが少子化対策にもつながる部分もあるかもしれないけど、シングルの方が支援が手厚いので、再婚しないケースもある。
ファミリーサポート(ファミサポ)について
- ファミサポの仕組みとしては素晴らしいけど「使ったことがない」という人も多い。
- めちゃくちゃ使っているという人と二極化している。
- ファミサポの預かりのシステムが浸透していない。
- 市町村で手続きや仕組みが違う?問合せ先が違う?など情報不足。
- ママ・パパにはレスパイト(休息)も大切。レスパイトのためのファミサポ利用も促進してほしい。
- 人に頼る(ファミサポ、シッター、一時保育)が嫌な人も多いのでは?赤ちゃんを預けて、自分が休んだりしてもいいんだという仕組みを浸透させるには、多少、強制的にでも利用の機会を作るべき。
☑県外出身で、夫もハードワークで、ワンオペ育児をしている。特にワンオペ第一子の時は今から思えば産後鬱だったのかもしれない。預けることに罪悪感があった。悪い母親になるような気持ちがあった。そうじゃないと知ってもらうには強制力も必要。(休める時間を作る) - 小さい子を預けるためには、預けるまでの準備も大変。荷物も多い。予約して準備していたら使えるだろうけど、「今すぐ」の時には活用しづらい。
韓国では「産後調理院(산후조리원・サヌチョリウォン)」という施設があるそうです。これは産後、産婦人科を退院した後に約2週間ほど母親の身体の回復等を目的とした施設で、ほとんどの母親が利用しているそうです。富山市にも、これに似た制度で「産後ケアセンター」がありますが、こういったものがもっと広まるといいですよね。
いかがでしたか?
それぞれの置かれた立ち位置から見れば、また全く異なる意見が挙がったりもすると思います。冒頭にも書いたように、これが正しい・間違っているということではなく、様々な意見に耳を傾け、自分の意見を持つことが大切かなと思っています。
是非「私にも意見がある」「僕にもアイディアがある」ということがあれば、次回の【ママとパパの本音会議】に参加してみてくださいね♡