2019.9.7sat
毎年9月に開催されている富山県主催の親子向けイベント「とやまっ子みらいフェスタ」内で、富山県「少子化対策・県民活躍課」プレゼンツの特別企画「子育てママの本音トーーク!」が行われました。
トークテーマは
【子どもが欲しい。2人目・3人目が欲しいと思った、その時に】
富山県がどんな環境であれば、どんな制度が整えば、「子どもが欲しい」「もう一人産みたいな」と思ってくれる家族が増える世の中になるのかをみんなで話し合いました。
当日は富山県の職員さんや石井知事にぜひ意見を伝えたい!と手を挙げてくださった13組のママとmamaskyからはマイが参加させていただきました。各テーブルで、県の職員さんがファシリテーターとして様々な質問を投げかけます。職員の方々も子育て真っ最中のママやパパ。どんな話題が挙がるのか、私もワクワクしていました。
まず初めはこんな質問からスタートしました。
Q.1人目の出産と子育てに関して、よかったこと楽しかったことは?大変だったことは?
【よかったこと・楽しかったこと】
- 子どもと一緒にイベントを楽しめる
- 子どもの笑顔が見られたとき、成長を感じられたとき。
- 落ち込んでいる時に笑いかけてくれる。
- 家族で過ごす時間に対する考え方が変わり、思いやりの気持ちを持つことが増えた。
- ママ友との交流が増えて楽しい
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喜怒哀楽をより感じることができた
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自分のやりたいことが分かり生きがいをみつけることができた
など、子どもの可愛さや、子育てしているからこそ得られる楽しみなどもあるという意見が多数でした!
一方…
【大変だったこと】
- 子育てについてのいろいろな考え方がある中で、どれが正解なのか分からない。心の面での孤独がつらかった。
- 誰にも頼ることができず子どもと2人きりの時間がつらかった。
- 仕事と子育ての両立。復職を決めた時に保育園に入れないという通知が来たが、来るのが遅すぎる。サポートが欲しかった。
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自分の言葉が独り言に終わっていくこと。
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理想と現実のギャップに悩んだ。もっと気楽に子育てできていればよかったと後悔。
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睡眠不足。洗濯など家事が全然できなかった時。
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ギャン泣きがおさまらない時。
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認可保育園に入れない。保育園の情報が出てこない。
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県外から来たので相談できる相手がいなかった。一人になれる時間が少ない。
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病児保育に預ける際の手順が多くて預けづらい
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子連れ出勤への理解。「どうして子連れなのに自分たちと同じ待遇・給与なの?」と言われて悲しかった。
などなど、よかったこと以上に具体的な内容がたくさん。各家庭環境によって多少の差はあるものの、みなさんどの意見に対しても「うんうん!」と大きく頷いていらっしゃったのが印象的でした。
次の質問です。
Q.どんな支援があったらもう1人出産しようかな?と思いますか?
- 2人目を出産する際にもっと上の子をフォローしてもらえる仕組みが欲しい。産婦人科での預かりなど。
- 職場内での「お互い様」の意識付けが広まってほしい。まわりの何気ない一言にママ達は罪悪感でいっぱいになる。
- 気軽に子どもを預けることができる場所が増えてほしい(一時保育はどこも満員で断られるので)。
- 情報の浸透。せっかくいい施設やサービスがあるのに、知られていない。
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パパ同士で交流できる場所。男性同士もこのような形で話し合ってほしい。
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金銭的な支援。昔よりも1人の子どもにかける金額が増えているので、単純に何人も育てる余裕がない。
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子どもが思いっきり遊べる場所があればお母さん同士の付き合いにもつながり、虐待の防止にもつながるのでは。気軽に遊びに行ける場所の情報がほしい。
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子どもが同じ保育所に入れれば補助などあるが、間隔があくと補助がもらえなくなってしまうのをどうにかしてほしい。お金がないと子どもにつらい思いをさせてしまうので次の子どもを産もうと思えない。
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富山市にある産後ケアセンターに入れるのは1人目のみのため、2人目3人目の面倒も見てもらえると助かる。
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不妊治療の助成金について、体外受精だけでなく、簡単なものも助成の対象としてほしい。
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パパの職場での理解の浸透。パパを早く家に帰してほしい。
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学童の対応が地域によって違うのは不公平。夏休み中も午前中しかやっていないとなると次の子どもを産みたくなくなる。
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母親の負担が重い。子どもが熱を出して休むのはいつも母親。パパが子どものために休みやすいような環境を作ってほしい。
などなど、ここには書ききれないほどたくさんの意見が出ていたのですが、大きく分けると「金銭的な支援」「頼れる先を増やしてほしい」といった内容が多かったです。
今の時代は両親と一緒に暮らしていなかったり、まだ現役で働いていることもあり、ママたちは親族に頼りづらくなっているようです。そのサポートを行政でどこまでできるのかという点がポイントになりそうです。
ランチトーークには、石井県知事と、射水市の夏野市長にも参加いただきました。実際にママたちから出てくる現実的な意見にしっかり耳を傾けてくださいました。
では、次の質問です。
Q.男性の家事・育児参画についてどう考えますか?
まずは、パパがどのくらい家庭内で家事や育児に参加しているかをみなさんに尋ねたところ、家によって様々ではありますが、「頑張ってやってくれているほうだと思う」と答えるママが多かったです!
それでも、ママたちが不満に思っていることは一体何なのでしょう?こんな意見が出ました。
- 今の若い男の人は家事育児に参加しているようだが、その上司の考えが古い。上司の意識改革が必要。
- 男性の意識を変えるには最初が肝心。産後1~2週間の1日でもいいから経験してほしい。
- 育休取得の義務化よりも意識を変えていくべき。セミナーに参加する人はすでに意識のある人。そのためには学校教育から変えていくべき。
- 各家庭ごとに考え方は違うので、何をやってほしいか、自分がどう思っているかを伝えて話し合うことが大切なのではないか?辛い時は「これはできない」と伝えたらいい。
- 育児をしてこなかった上司たちの意識改革は難しい。今の世代のパパたちが上司になったとき、部下のフォローをできるような意識付けを今から浸透させてほしい。
などの意見が出ました。
パパに対して思うこと、というよりもそういった意識になってしまっている社会全体も問題なのでは?という、とても大きな話に発展しました。今のパパや上司世代に対して大きく意識を改革してもらうことは難しいかもしれないけれど、子どもたちがママやパパになる頃には変わっていてほしい、そんな意見も多く挙がりました。
最後は、今の若い世代に向けたこんな質問。
Q.今の若い世代、結婚しない選択肢が増えているのはなぜだと思う?
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妹が結婚適齢期だが、人と関わることが面倒だと言って結婚したくないと言っている。スマホやSNSの浸透によって、直接コミュニケーションをとることが面倒になっている若者が増えているのでは。
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大学の進学や晩婚化が進んでいることによって、出産時期も遅くなる。
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親が無理に結婚しなくてもいいようない環境を作っている。実家にいれば至れり尽くせりなので。
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出会いがないのが大きい。街コンなどは男性の参加料がかなり高い。そうすると若い男性は参加しづらくなるので、男性も気軽に行ける値段設定の出会いの場が必要。
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結婚の良さを知ってもらう機会が必要。辛いことのほうが大きく取り上げられることが多い。
「多様性を認めよう!」という風潮が広まるこのご時世ですが、近い将来、日本から子どもがいなくなってしまったら…と考えるとぞっとします。
私たち子育て世代が、毎日を楽しく生きることで、若い世代に「結婚することの素晴らしさ」も広めていけたらいいなと思いますよね。
さて、1時間という時間設定で開催した「子育てママの本音トーーク!」。案の定ヒートアップしまくったので大きく時間をオーバーしました(笑)が、その分とても有意義な時間となりました。ママたちの意見がすぐに採用され、反映されることは難しいかもしれませんが、まずはこのような会を開いてもらえる、それだけでもとても大切機会だったのではないかと思います。
中には、「子育てについていろいろと話しているが、このように声を出すことのできない人が一番心配」といった声もありました。本当にそう思います。
mamaskyでも今回の座談会のような機会がもっともっと増やせるよう、子育て世代への支援活動に取り組んでいけたらいいなと思います。
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!もっともっと素敵な富山県になりますように♡